熊本信用金庫 金融機関コード:1951

  

ご挨拶

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会長 品川 良照

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理事長 井星 伸一

 皆様方には平素より格別のご愛顧・お引立てを賜り、厚く御礼を申し上げます。令和元年度からの3ケ年中期経営計画の初年度であった第88期は、 経営計画の基本方針下に掲げた (1)法令等遵守態勢・顧客保護等管理態勢の深化×進化 (2)経営力・統合的リスク管理態勢の深化×進化 (3)支援力・営業力の深化×進化 (4)人材力・組織力の深化×進化 の4つの主要施策の実現をめざし、「内部管理基本方針」に則り、経営管理上の重要な会議やコンプライアンス委員会をはじめとする各種委員会を定期的に開催するなど、体制整備も進めながら業務の健全性や適切性確保に努めてまいりました。
 また、地元のお客さまのニーズに応える、円滑な資金供給に資する融資業務を主たる収益確保の手段と定め、金庫収益は、お取引先の業績向上や回復とともにあることを目指すとともに、信用金庫法や企業会計原則等の諸法規に準拠する適切な資産の自己査定を厳格に実施し、その結果として対処の必要がある債権については、適正かつ積極的な償却・引当を行うことで、資産の健全化にも取り組んでおります。
 さて、金融経済の環境ですが、世界経済は米中貿易摩擦などの影響を受けて全体的に減速傾向が強まりました。成熟期に入りつつあった中国経済は成長率の鈍化が目立ち、好調を維持していた米国経済も後半は減速に転じました。そんな中で、国内は内需が牽引する形で緩やかに景気回復との認識が示された時期もありましたが、10月に実施された消費税率の引き上げ後は予想を上回る景気の落ち込みが表面化し、県内も震災復興需要の一巡感とも相まって、一部には息切れする企業も見られ始めました。更に、1月中旬以降は中国に端を発した新型コロナウィルスによる感染症が世界中で猛威を振るい、国内でも多くの人命を奪うなど医療体制にまで脅威をもたらしながら期末を迎えました。その感染拡散防止措置により、グローバル化していたヒト・モノの動きは大きく制限され、金融市場をはじめとして、世界経済に甚大な影響を及ぼしております。各国政府は財政、金融両面から政策を総動員し対応に当たっておりますが、コロナウィルス感染拡大の収束が見えない中では、経済再生の道筋は不透明なままで、緊急事態宣言が発令されるに至った国内も、外出自粛・休校・休業などで急速な経済活動の停止・停滞は避けられず、外需だけでなく内需の落込みも深刻、かつ長期に及ぶ可能性を払拭できません。県内経済も同様の環境にあり、宿泊・飲食・サービス業などを中心に急激に売上が落ち込み、中小事業者の資金繰りが逼迫し始めておりますため、引き続き低金利の厳しい金融環境ではありますが、積極的な金融支援に臨んでいるところです。
 当金庫の業績面につきましては、預金は前期比3億38百万円(0.20%増)増加の1,638億36百万円、貸出金も22億38百万円(2.49%増)増加して919億8百万円となり、会員数16,092名で期末を迎えました。本年度も積極的な融資推進によって貸出残高が増加したことに加え、貸出金利回りの低下幅が0.02%に留まったことで、貸出金利息収入は38百万円増加しました。また、厳しい運用環境は続いたものの、投資信託の満期償還配当などで有価証券利息配当金が38百万円増加しました。これらの要因により資金運用収益は57百万円の増加となりました。 更に、償却債権取立益や睡眠預金の雑益繰入額は前期に比べて減少したものの、株式等売却益を41百万円計上しましたため、その他経常収益が前期比6百万円増加の78百万円となり、経常収益は95百万円増加して29億2百万円となりました。一方、資金調達費用は5百万円減少し、人員減少等による人件費の減少を主因に経費の総額が66百万円減少しましたため、経常費用は総額で22百万減少の23億76百万円となりました。その結果、経常利益は前期比1億18百万円増加して5億25百万円となり、税引前の当期純利益は前期比1億2百万円の増加となりましたが、当期より再開します法人税等の納付により、最終の当期純利益は22百万円減少の3億86百万円となっております。
  今後の展望と課題ですが、まだまだ新型コロナ禍の収束は見えておらず、さらなる景気の悪化が懸念されます。まずはお取引先企業の資金繰り支援に最優先で取り組み、全役職員の力を結集して地域に密着した円滑な資金供給や貸付条件の変更・緩和に取り組んでまいります。当金庫は地域社会と共にこの危機を乗り越え、コロナ禍が収束した地域社会でも、着実に共存共栄できることを確信しております。また、当金庫が今後もずっと地域やお客様のお役に立ち続けるためには、当金庫が健全な体質を維持確保していくことが重要な課題です。信用金庫は、独自の特性・強みを生かしながら、お客様のニーズや課題に的確に向かい合うことが求められています。事業性評価を踏まえた対話を推進して課題を共有し、価値のある解決策やきめ細かい支援・貢献策を提案しながら、十分な金融仲介機能を発揮することが私どもの恒久的な使命でもあり、持続可能なビジネスモデルの構築に繋がるものと考えております。これからも役職員一丸となり、お取引先や地域の発展に尽力する所存です。

令和2年7月
会長 品川 良照
理事長 井星 伸一